まったりのったりぐでぐで日記

本ブログは、一人三役でお送りする日記もどきです。
たまに小説も載っけます。
更新がとびとびなのは……どうか、堪忍を

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RR 覚醒

「はあっ、はあっ、はあっ……!」
「どうだい? 長い長い、夢から覚めた感想は」
「ぐっ……」
「これが事実。これが真実……そして、これが現実だ」
「………」
「そう、それだ! その目を、ずっと望んでいた……!
 さあ、憎しみに身を委ねろ! 怒りを力に、恨みを糧に! 今こそ封印を解き放ち、真の力を手に入れるんだ!」
「……何故だ。どうして、お前は……」
 ボウッ……。
「そこまで、俺を掻き乱す! 何故、俺達を弄ぶ!」
 バチィッ!
「……虹使い君。まさか、まだ思い出していないのかい? 「人間」ごときの攻撃じゃ、僕は絶対に倒せな……」
「うるさい……うるさい、うるさい、うるさい!」
 バヂ、バヂヂ……!
「ずっと、忘れていたかった……永遠に、思い出したくなんかなかった!」
「……それは、君の望みじゃないだろう? それは、彼女の願いだよ」
「違う! 俺は……!」
「違わないよ。君の望みは、彼女と共にこの世界で生きること……
 そして、彼女が願ったのは。平穏で、平凡な日常」
「……っ!」
「君は彼女の為に、彼女の願いを叶えたに過ぎない。自分の本当の気持ちを置き去りにして、何よりも彼女の幸せを優先させた」
「……それの、どこが悪い! 何がいけない!? 俺の望みは、あいつが笑っている事だ!」
「それは君の中で、最も重要なことでしかない。二番目に大切な事、三番目に大事な事……他にも、色々。君はその全てを、彼女の為に捨てたんだ」
「違う……違う、違う、違う! 俺は、あいつがいれば良かった! あいつの望みを叶えたかった! あいつが傍で笑っていてくれれば、それで幸せだったんだ!」
「幸せ? ……あはっ、あははははっ!」
 バシュウッ!
「偽りの世界に閉じこもり、幸せな悪夢を見続けることが? 偽りの住人達と、普通の人間ごっこをする事が?」
「……っ!」
「笑っちゃうね。まるで、子供のおままごとだ」
「……黙れ……」
「あの世界での真実は、君と彼女。それから、君達を救うために入り込んだ、あの二人だけ」
「……黙れ……!」
「あとは、全部偽物。全部君。平和な世界も、平凡な登場人物も、君の家族も、クラスメイトも、先輩も、後輩も、講師も、何もかも! ……全部、君が生み出した幻に過ぎないんだよ」
「黙れええええええええええっ!」
 ヒュオオオオオオオオ……。
「それでも、俺達にとっては現実だった! 俺達にとっては、待ち望んでいた平穏だった!
 ずっと、ずっと望んでいた! 人間になりたいと! 俺が人間だったら、俺達が人間だったら、誰も無意味に傷付く事はないと!
 それが狂ったのは、お前のせいだ! お前がシナリオを書き換えたから、俺達の夢は壊れてしまった!」
「しょうがないだろう。僕としても、君には覚醒してもらわないと困るんだから」
「ぐっ……!」
「思い出せ、黒い月。黒い月に眠る、愛する者を殺した救世主。
 君は、誰も護れなかった。誰一人救えなかった。大切な者を壊され、穢され、怒りのままに力を振るい、一つの国を崩壊させた」
「……うるさい……」
「思い出せ、青い月。青い月に眠る、愛する者と殺しあった地界の王子。
 君も同じだ。君は、何も出来なかった。黒い月の主と同様、後継者に全てを託すしかなかった」
「……やめろ……」
「思い出せ、赤い月。赤い月に眠る、戦場に散った戦士。
 ある意味、君が最悪だろうね。君は愛する者を残し、先にあの世へ行ってしまった。
 ……三つの月は、無念の象徴。誰も、何も出来なかった。だから全てが、君に集った」
「………」
「思い出せ。三つの月の真中に浮かぶ、純白の月。
 平和に生き、平和に死んだ。ただ一つ違ったのは、始まりの欠片を使って、創造された者だという事……。
 魔力は、魔力に引き寄せられる。それは、さながら磁石のように。魔力が強ければ強いほど、君は人を引き寄せる。そして、一際強い魔力を持つものは、一人の例外もなく君に惹かれた。
 神は、君を利用した。君を中枢にする事で、多くの協力者を周りに集めた」
「……!」
「全ては、僕を殺すために。強大な魔力と、強烈な未練を秘めた三つの魂。その核であり、協力者を集める元実験体の魂……
 そして、かつてその実験体の周囲にいた、強力な魔法使い達。全ての役者はここに揃い、全ての時はここに満ちた。
 あとは、君が目覚めるだけ。君が目覚めた時、君達と、神と、全ての世界の悲願が叶う」
「………。
 ……興味、ないね」
「……なに?」
「興味ない、って言ってるんだよ!」
「……っ!? ぐ、ぐうっ……!?」
「ここは、まだ俺の世界だ! この中にいる限り、いくらお前でも、その力は著しく制限される!」
「……へえ。まさかとは思うけど、ここから出ないつもりなの?」
「……出るさ。出なきゃいけない」
「そう、そうだよ。全ては、僕を……」
「お前なんか知らん。どうでも良い。世界が滅ぼうがどうなろうが、俺は知ったこっちゃない」
「え……?」
「けどな。確かに、お前の言うとおりだよ。偽りの世界で、偽りの幸せを求めてても駄目なんだ。
 二人きりと、二人ぼっちは違う。俺は、あいつを……。
 ……俺の恋人を、寂しがらせるわけにはいかない!」
「……!」
「さあ、出て行け邪魔者! お前が口を出さなくても、お望みどおり、俺はここから出てってやるよ! この世界をぶち壊して、あいつを叩き起こして、一緒に……!」
 ブワッ……!
「一緒に、帰るんだ! あいつ等のところに、平凡じゃないけど、騒々しくてせわしなくて、辛くて苦しいけど、寂しい思いなんて絶対にしない……!
 俺達の、現実に! 俺達の仲間がいる、本当のあいつ等がいる、二人きりになるのも難しい、あの世界に戻るんだ!」
 ピキ……ピキ、ピキキ……!
「過去がなんだ? 現実がなんだ? 苦しみがなんだ? 悲しみがなんだ? 痛みがなんだ?
 何もかも、関係ない! あいつが笑っていてくれるなら、あいつ等が幸せでいてくれるなら、それだけで充分だ!」
 ピキキキ、ピキキ、ピキッ……!
「お前なんか、後回しだ! つーかもう、本当にどうでも良い! だがな……。
 俺達の邪魔をするなら。あいつ等の、笑顔を奪おうとするなら。
 ……存在ごと、抹殺するぞ?」
「……ぷっ! あはっ、あははははっ! そうだよ、それでこそ虹使い君だ!
 夢が終わる! 楽な偽りが崩壊する! 辛い現実へと回帰する!
 けど、それで良い! これでようやく、序章は終わったのだから!
 ここから、始まる! 何もかも、ここからがスタートだ!」
「……俺は、あいつ等と一緒にいたい。あいつ等の、笑顔が見たい。
 ……そして、あいつと帰りたい。あいつを、幸せにしてやりたい。
 お前の望みどおり、ってのは癪だがな……」
 パア、ン……。
「俺は、俺の為に! あいつと一緒に、あいつ等のところへ帰還する!」
 ザアアアアアア……!
「……待ってろ。どうせお前は、俺達の邪魔をするんだろ?」
「勿論。君に来てもらわないと、僕は困る事になるからね」
「なら、すぐ行く。ここが崩壊して、あいつ等と話したら、とっととケリをつけにいってやる。
 ……死ぬつもりで、待ってな」
「楽しみにしてるよ。それじゃ、邪魔者は大人しく消えますかね……」
「……さて、と。
 行くか。どうせ、あいつは寝てるんだろうし……。
 ……寝てるくせに、俺の事を待ってるんだろうから」
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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2007/09/04(火) 19:26:01|
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